ページID:125140更新日:2026年3月24日
ここから本文です。
|
防災新館401,402会議室 11時30分から 発表事項
|
![]() |
知事
富士急行株式会社が、山中湖畔県有地で行っている別荘地事業に関しまして、県が転貸等の承諾を保留した結果、損害が生じたなどとして、今月10日、県に対して約10億円の損害賠償を求める訴えを甲府地裁に提起しました。
県有地の契約を巡る訴訟が決着して以降、県としては一貫して話し合いによる解決を望んでまいりました。
それにもかかわらず、突如このような法廷闘争を持ち込まれたことは誠に残念でならないところでございます。
しかしながら、県として応訴しないまま10億円もの賠償責任を負うわけにはまいりません。
県民の皆様の大切な財産を守るため、やむを得ず法廷で争うことといたしました。
なお、「県が無用な争いを起こしているのではないか」と誤解される向きもあるかもしれませんので、これまでの経緯を改めて御説明申し上げます。
県は、富士急行の意向も踏まえまして、民事調停という枠組みで協議を進めることとしてまいりました。
すなわち、先般の東京高裁の判決を踏まえまして、現契約は有効と。
したがいまして、現契約に基づきまして、賃料の見直しの話し合いをしてきたと、こういう経緯になります。
そのプロセスにおきまして、富士急行から、その御意向も踏まえまして民事調停でいこうということで、今、民事調停という枠組みで協議を進めてきて、これは現在も進行しているところです。
しかしながら、その協議が始まろうとする矢先の昨年6月、突然、富士急行から甲府地裁への仮処分命令の申し立てがありました。
県は、この仮処分の地裁決定に対しまして、先日、議会の議決を経て保全異議の申し立てを行ったところでございます。
この保全異議の申し立ては、仮処分決定に異議がある場合に認められている、法律上の通常の手続きであり、この通常の手続きを踏んだに過ぎないものとなっております。
ところが、今回、それらの手続きとは全く別に、突如、新たに約10億円の損害賠償請求訴訟を提起されました。
県が話し合いを求めるたびに、富士急行側が新たな法的手続きで応じる。
この構図が繰り返されているところでございます。
一連の流れを整理いたしますと、以下の通りとなっています。
まず、私ども県から「話し合いで解決しましょう」とこういうお話を差し上げたところ、「民事調停を」ということで、これは両者そういう思いのもとで民事調停の手続きにはもう既に入っているところです。
そうした中、昨年の6月、富士急行サイドから仮処分の申し立てがありました。
県は、これに対しまして、保全異議という手続き、これは繰り返しになりますが、法律上、予定されている通常の手続きです。
これで対応するということになっています。
それに対して、その後、富士急行からは、今回、約10億円の損害賠償請求訴訟が提起された。
こういう流れとなっております。
このように、その都度話し合いから脱線し、時間と費用を消耗せざるを得ない状況を、県の責任と思われることは、大変残念に思うところでございます。
また、「承諾料を求めなければいいのでは」という御意見もあるかもしれません。
しかしながら、転貸の際に承諾料を支払うことは、大家さんから家や土地をお借りされている方ならば多くの方が御存知の極めて一般的な商慣行であります。
借地関係の紛争では、裁判所は貸主の承諾に代わる許可を出す際に、借主に対して承諾料の支払いを命じるのが一般的な取り扱いとなっています。
実際に、借地権の譲渡あるいは転貸などに際し、他の借主の皆様からは、承諾料の支払いをお認めいただいているところであります。
ごくごく一般的な商慣行に基づくものでございます。
そうした中で、富士急行との間におきましては、この話し合い、協議を進めていくため、次に申し上げるような踏み込んだ提案までしていたところでございます。
すなわち、「承諾料の支払い義務があることを認めていただければ、協議が続いている限り承諾料の支払いは求めず、申請を速やかに承諾します。」
こういう提案をしていたところでございます。
これはもう、何度か書面でも出しているところでございます。
私どもとしては、この話し合いの維持継続に向けまして、誠意を尽くしてきたつもりではありますが、そこでもなお、富士急行は承諾料の支払いを拒否し、約10億円もの巨額の損害賠償請求を持ち出してこられたと、こういうことになっております。
私ども県が求めていた承諾料は、合計約1,700万円です。
これは富士急行が損害だと主張している8億6,500万円の僅か約2パーセント、50分の1にも満たない額であります。
しかも、この1,700万円につきましては、富士急行の意向が合理的であれば、さらに減額すると、そういう減額することも手続き上、認められている話であって、私ども当然それを視野に入れていたわけではあります。
なお、この承諾料に関して、甲府地裁の仮処分命令決定におきましても、「今後、県が無条件で恒久的に承諾料を得られないことを是認するものではない」とされているところでございます。
承諾料を求めること自体は、裁判所も否定しているものではございません。
富士急行は、山中湖畔の県有地を借りて別荘地事業を展開され、そこから相応の収益を上げてこられています。
この県有地、これはすなわち県民の皆様のある意味共有の財産でございます。
その県民の皆様の財産の上で事業を営まれる以上は、その事業規模に比べれば、極めて僅少な承諾料を支払うことは、社会的に納得のいく、ごく当たり前のことではないでしょうか。
私はそう思います。
既に転貸の際に、ごくごく普通の皆さん、一般の人も地主から借りられている時は承諾料を支払っている。
このごく一般的なことをいただけないでしょうかと、これぜひ話し合いでやりましょうと、その話し合いをやっていただけている間は、実際に支払われる承諾料をお支払いいただかなくても、承諾は進めていきますと、私ども実際そういう話をしておりましたので、いわんや山中湖畔県有地という県全体の公有財産の上であれば、せめて話し合いには応じていただいても良かったのではないかと思っています。
そして、その僅かな負担すら拒否され、一方で10億円もの損害賠償を求めるという姿勢が県有地という公共財産の上で事業を営まれる企業としてふさわしいものなのかどうなのか、ぜひ県民の皆様にも、どうか冷静な目で御覧をいただきたいと思います。
弁護士費用について申し上げます。
令和5年の県有地の判決以降、当初私どもが望んでいたとおり、民事調停などの話し合いで進んでいれば、弁護士費用というものは、県の概算で、約2,400万円程度で済んでおりました。
しかしながら、富士急行が仮処分や損害賠償請求といった別個の法的手続きを次々と持ち込まれたため、そのたびに応訴体制を強化せざるを得ませんでした。
応訴しなければ、10億円の支出リスクを放置することとなり、これは県民の財産を守る責務を果たす観点からも受け入れられません。
応訴しなければ、そのまま先方の請求額が法的裏づけをもってしまうことになりますので、私どもとしては何ら議論もしない中で、この巨額の金額を、ある意味貢ぐようなことは到底できないということであります。
この追加費用ですが、御案内のとおり、県が望んだものではなく、あくまでも富士急行側の訴訟提起により余儀なくされたものであります。
なお、この弁護士費用自体につきましても、議会に御了知いただきました指針と旧日弁連基準に基づき、加えて弁護士との交渉でこの基準よりも低く見積もっており、不当に高額な報酬を払っているわけではありません。
県としては、今なお、話し合いによる解決を望んでいるところであります。
この調停での議論、先般の東京高裁の判決を踏まえ、現契約は有効であり、有効であるということを前提として、その現契約に基づいた話し合いよる解決を今なお望んでいるところではありますが、約10億円という極めて破格の損害賠償請求訴訟を提起された以上は、この県民財産を守るために、この損害賠償請求訴訟に対しましては、やむを得ず対応せざるを得ない状況であります。
ただし、本件を契機に、県有地貸付の在り方につきましては、法的透明性、安定性、公正性を確保し、将来に向けたルールというものを併せて明確化していきたいと思っています。
繰り返しになりますが、富士急行サイドにおかれましては、県有地という公共の財産の上で事業を営まれる以上、是非とも相応の社会的責任を果たしていただくことを期待するものでございます。
県民の皆様におかれましては、引き続き冷静な御判断を賜りますようお願い申し上げます。
記者
承諾料の存在に関して、先ほども一般的な商慣行で認められているものというようなお話もありましたけれども、ただ一方で、仮処分が出た後の期間で15件ほどですか、承諾を認めるという形の措置も取ったかと思います。
知事がよくおっしゃるように、未来志向の、今後の先の想定を考えたときに、現状出されているものは承諾をして、その上でいろいろな話し合いを進めるという手法もあったかと思うのですけれども。
知事
まさに過去に出されたものについては一旦承諾をしました。
私たちは、今後においても承諾料はいただきたいと思っておりますが、この損害賠償請求訴訟はそれとは全く別の話です。
承諾については、保全異議の話し合いの中で、様々な議論をもう1回整理をさせていただいて、その上で、今後における承諾のあり方の合意をしたいと思っています。
過去の仮処分の際に問題となった過去の事例については、これをひっくり返すわけではありません。
議論するということです。
引き続き議論をしましょうということであります。
記者
県の方から請求した承諾料が最大約1,700万円とあるのですけれども、算定は5ページにあるR6の3月5日の具体的な算出方法を富士急行側に提示したというものによって算出した金額という認識なのか、それとも県として新たに何か資料に基づいて算定したものなのか。
知事
この承諾料1,700万円の算定根拠は、土地の価格に借地権割合をかけて、それにさらに10%と、これは一般的な承諾料の相場だというふうに承知をしております。
この土地の価格については、現況に基づき評価をした土地価額をもとに賃料を算出すると、約7.3億円となります。
これは現行の賃料ともちろん差額があって、ここはまだ議論があるところですけれども、問題があれば、水準は高いのではないかとか、そういうことについて議論しましょうということであります。
その議論が進んでいる間は、実際のお金の支払いをいただかなくても承諾はしますという、これはもう先ほどから繰り返していますけれども、繰り返し繰り返しそういう話をしています。
議論をやっていただいて、お互いそれぞれ立場がありますから、我々はこの金額だと思いますし、富士急行は承諾料自体を否定していますけれども、この額に問題があるのであれば、ぜひそれこそ相談しましょうと。何も我々が求めているものを丸呑みしていただかない限りは承諾しませんと言っているわけでは全然ないというのは、繰り返し今申し上げてきた話です。
話し合いが継続している限りは、承諾をしますと。実際お支払いいただいても承諾をしますと、これは繰り返し繰り返し申し上げている話なのです。
記者
富士急行側からすると承諾料の支払い義務を認めるというところが、そもそも我々にはそういう義務はないというスタンスでずっと多分来ているかと思うのですけれども、そこはもう変わらない部分で、そこは前提が変わらない以上、話し合いにも進まないのかと理解をしているのですけれど。
知事
あるかないか、それ自体をまた議論すればいいと思うのですよね。
記者
知事のお考えとしては、あるかないかも含めた議論をしていきましょうというスタンスを持っていらっしゃる。
知事
とにかく話し合いを継続したいと。
それは以前、約束したじゃないですかと。
我々も、例の裁判以降、思いは別としても、それを尊重して、未来志向で現契約は有効という状態の中で、しっかり議論をしましょうということで話し合っていますし、それがいわゆる調停という形で今進めているし、調停も現在進行形なわけです。
そこで話せばいいじゃないですかということだと思うのです。
記者
一方で、多分、民間の企業の場合は事業が進まないと、株主もいる中で、実際、経済的な影響が出ているというところもあるかと思います。
その辺りに関しては。
知事
話し合いを継続している限りは承諾しますと言っているわけです。
記者
それは調停が進められているということは。
知事
調停も進められています。
記者
それは話し合いにはならないと。
知事
話し合いだと思いますよ。
だから、その調停の手続きの中で収めていただければ何も別の色々な新しい訴訟を持ち出されてこられる必要はないのではないでしょうかと。
記者
こういう今回のような形で別の裁判、損害賠償請求というようなものを起こすのではなくて、調停で話し合いを進めて欲しかったというところが知事の一番の考え方として。
知事
まさに話し合いを進めているわけです、ずっと。
調停のプロセスの中で進めていて。
それとは全然違う、ずっと話し合いをやっている中で、いきなり新たな法的手段が打ち込まれてきたと。
このような感じで、我々としては、かなり当惑はしています。
記者
今のお話なのですが、この資料の3ページ目一番下、前提としては金額の多寡はさておき、承諾料が存在するというのを認めていただければ、一旦、承諾料の支払いを求めないという理解でいいですよね。
つまり、そもそも富士急行は、承諾料の支払いを認めていない以上は、ずっと富士急行に対しては損害が発生しているとか、そういう理解でいいのでしょうか。
知事
ごめんなさい。
言っている意味がサッパリ分からないです。
記者
今ちょっと議論がごっちゃになっていたのですけれど、富士急行としては、「この話し合いをしている間も損害が発生している」ということだと思うのです。
今の知事の話だと、「話し合いをしている間は、損害は発生しない」という趣旨で私は受け取ったのですけれど。
知事
だけど、承諾すると言っているわけですよね。
記者
その場合は、つまり転貸することは、「その期間は認める」という意味だったのですよね。
知事
ちょっと主語と述語をちゃんと言っていただかないと、分からないです。
記者
つまり、転貸をその間、今ストップしている状況を話し合いに応じていただけるということであれば、転貸していただいて、富士急行としては損害が発生しない状況を知事としては認めると。
だから、入口としてまず「承諾料を認めてくださいよ」というのが知事のスタンスだと私は理解していたのですけど。
知事
だから承諾料の額自体は、まさに話し合いの世界です。
記者
ただ入口としては、承諾料は認めてくださいと。
知事
これは一般的な商慣行ですから。
我々としても、他方で「なぜその一般的な商慣行を認めないのですか」ということについては、我々も今度、もしそれを「承諾料なくていいです」と話をした場合には、逆に、今度そういう説明責任を負うわけです。
一般からずれるわけですから、「なぜずれるのですか」と。
それは一般の県民の皆様に対する説明責任を我々は負うわけです。
記者
それは前提でちょっと伺いたいのですけれど、他の借用人・借地人の人たちにも承諾料は認めていただいているとお話があったと思うのですけれど。
知事
認めています。
これはごく一般的な商慣行としてです。
記者
その金額については、例えば、富士急行に求める割合と、計算式等、一般的な借地人に求めるものは基本的に同じだという理解でしょうか。
知事
同じ理解です。
記者
富士急行は、その開発に対して色々なコスト、投資をしているというようなお話もあったかと思いますが、相手によって借地料の割合を変えていくことは、今後、知事としてはあったというところでしょうか。
知事
基本的に計算式というのは一般的な話だけれども、その土地の価格をどう評価するかというところで議論があり得ます。
だから、それに沿って議論しましょうということだと思います。
ここでの議論は、「一般的な商慣行自体を否定する、合理的な理由」があるのであれば、それも話し合いの中で教えてくださいということだと思うのです。
こういう呼びかけに対して、何か回答がありましたか。
我々からの「話し合いが続いている限りは承諾します」ということに対する回答はあったかという話です。
課長
明確な回答はありません。
「承諾料支払い義務は富士急行側にはない」という回答しかありませんでした。
知事
話し合いになっていないです。
記者
つまり金額の問題ではなくて、入口の部分の承諾料のあるなしのところで問題になっているということですね。
最後ですけれども、訴訟の場に舞台が移って、同時並行で調停もやられるということですけれども、最終的に訴訟で知事としては判決まで至らなくとも富士急行側に譲歩の姿勢とかが見えてくれば、和解という形でソフトランディングするということも当然ながら考えていると。
知事
これは応訴ですから。
先方が起こしてきている訴訟で、それは先方がどうお考えになりますかという問題です。
記者
でも、知事の気持ちとしては。
知事
繰り返しますと、先ほど常に話し合いを求めていますと。
これは今日この場で何度も何度も繰り返し申し上げてきましたが、その話し合いで決めましょうと。
その話し合い路線から逸脱しないでいただきたいというところに尽きるわけです、我々の思いは。
記者
すごい先ほどから怒っていらっしゃるようだったので、和解という形になるのかと、ちょっと心配になったので付け加えさせていただきました。
知事
我々は、何度も繰り返しますが、話し合いでぜひお願いしますと。
それに対して、その話し合いの路線から2回にわたって、違うところから法的措置が投げ込まれてきたと。
それに対して困惑していると、こういうところです。
私が怒る、怒らないという問題ではなく、繰り返しになりますが、県としては、話し合いの路線を一貫していきたいと、これは先ほど来、繰り返ししている話です。
それに対して、違う法的措置に対しては応訴せざるを得ない、これは怒っている、怒っていないという問題ではなくて。
お伺いしますが、これは我々、応訴しませんと言ったらその瞬間に10億円を支払わないといけなくなる。
今おっしゃる話は、喜んで10億円を支払うべきだという御意見でしょうか。
記者
いやいや、知事の立場は非常によく分かりますし、その10億円求められたら応訴するというのは当然のことだと私は思っておりますし、調停で話し合いをするということも大切なことなのかと思いますけれども、一県民としてはソフトランディングが望ましいだろうとお話を伺いながら思っていたので。
知事
全く同意です。
全く我々もソフトランディングしたいと思っています。
であるがゆえに、話し合いをやりましょうという話は、繰り返し繰り返し申し上げているところで、それは我々の意思ではどうにもならないです。
そもそもこの訴訟を僕らが起こしているわけではないですので。
記者
ぜひ、その方向で進んでいくといいと。
知事
それは、ぜひ富士急行に言ってください。
我々は、いつでもこの損害賠償請求訴訟が取り下げられればまた元の通り、話し合いを穏やかに継続しましょうという話に過ぎないわけです。
ソフトランディングすべきだろうという御意見は、我々に言うのはちょっとお門違いな話ではないかと思います。
記者
ぜひ双方に求めていきたいと思います。
知事
双方ではなく、我々は何度も繰り返しますが、穏やかに話し合いで全てを決めましょうと、繰り返し繰り返し申し上げています。
ここが全然違うところだと思います。
記者
知事の思いというか。
知事
思いではなく、客観的に見ればそういうふうに見えますよ。
我々は、喧嘩売っているように見えますか、それはどこですか。
記者
ちょっと一つだけ、こういう資料をお作りになって、やはり県民に理解を求めようとされてらっしゃるというのが、やはり県民にまだ誤解されている部分があるかと知事自体も思っていらっしゃるのかなと。
つまり、今、先ほど知事も説明の中で、そういうふうに富士急行をいじめているのではないかととられるようなことはないとわざわざこうやって説明すること自体。
知事
質問の中で話をされたように、我々に原因があるかのような御質問を、見識ある新聞社がおっしゃるぐらいだから、なお誤解があったら困るというので念には念を入れて、こういう説明資料を用意しているということです。
記者
今の「話し合いが続いている限りは承諾する」という部分ですが、経過の5ページの年表を見ると、それは令和6年3月5日の通知のことという理解で間違いないですか。
課長
出発点は1月23日ですが、承諾の支払条件として、3月5日にその算出方法を富士急行に提示しました。
併せて、「承諾義務を負っていることに同意していただければ、協議している限り、承諾を行います」という働きかけをしておりました。
記者
3月5日が出発点で、それ以降も何度か同様の意思を表明しているという理解でよいですか。
課長
承諾料を認める合意書という形でいただけないかという話をしておりましたので、その点に関しては、再度、合意書の締結を求めるという働きかけをしております。
記者
それに対する富士急行からの回答書面というのは、ここでいう令和6年6月17日の「単に承諾料について協議するとした合意書を提示」と書いてあるこの部分でよろしいですか。
課長
はい、そうです。
記者
承諾料については、「協議する」と書かれているということは、この文書しか見てないので判断が難しいのですが、承諾料はもう認めないということなのですか。
それとも協議するという点だけ見ると、承諾料を認めた上で話し合いましょうということなのか、この辺どうでしょうか。
課長
ここで、富士急行が6月17日に求めてきたのは「承諾義務は認める、認めないではなく、単に承諾料について協議をしていれば、承諾を実際にするという合意書を交わしませんか」と言ってきたものです。
「承諾義務を認める」というところが外れている以上は、こちらとしては認められないということであります。
記者
あと一点、少し細かい質問になりますが、富士急行以外の借地人の方々からは、承諾料の支払いについて合意いただいているとのことですが、それはどのような方法で、どのように決めているのですか。
他の賃借人とは承諾料についてどのように協議し、料金はどのように決めているのでしょうか。
課長
承諾は、転貸、または借地権の譲渡などが生じた際に申請が上がってきます。
その際に条件として、先ほど知事も申し上げましたが、土地価格借地権割合の10%を承諾料としていただく申し出をしまして、実際にいただいております。
記者
どれぐらいの方々か分かりますか。
課長
別荘地を除いては頻繁に生じるものではありませんので、借地権譲渡に関しまして、これまでに5件になります。
また、転貸に関する承諾料をいただいたのが2件になります。
記者
弁護士費用のところですが、今回弁護士の交渉で約1700万円減額されたということですが、そもそもこれが減額されなかったらどれぐらいかかったのか教えていただきたい。
課長
今回、富士急行からは損害賠償請求として10億200万円と報道により承知しております。
それから3件、仮処分の決定があった以降、承諾申請のあった3件につきまして、その仮処分を求めるという申し立てもありました、その2件を合わせまして、着手金として旧日弁連報酬基準に基づいて算定をしますと2,800万円でありました。
そこを委任予定の弁護士と協議をしまして、1,700万円と、1,100万円減額という形で協議によって減額をしております。
記者
今後、調停の予定はもう入っているのかどうか、その辺も教えていただけますか。
課長
現在、次回の期日は決まってはおりません。
ただし、先ほど知事から申し上げましたけれども、調停に関しては継続していますので、また開かれる予定であると承知しております。
記者
話し合いで両者が合意に至ることが理想的なのですけれども、その話し合いの期間が、調停手続きをとったためにすごく長くなっていると思います。
知事はいつもスピーディに政策を決めていく中で、富士急行との話し合いの期間があまりにも時間がかかっている印象を受けますが、それについて知事はどのように受けとめていらっしゃいますでしょうか。
知事
我々も急ぎたいと思ってはいます。
記者
なぜこんなに時間がかかっているのでしょうか。
知事
それは相手のある話ですから。
記者
県として、スピーディに話し合いを進めるための努力はしているのでしょうか。
知事
常に努力は重ねているはずです。
記者
具体的には、何をされていますでしょうか。
知事
先ほどの承諾料に関しても、実際の支払いがなくても認めますという話もしているわけです。
これはお互いにそれぞれ歩み寄りをしないといけないところで、我々が一方的に譲れという話は奇異な話で、我々は県民の利益を代表する意味で、合理性が説明できないところはちょっと待ってくださいと言わざるを得ません。
そこは、一生懸命議論をするわけです。
その議論の中で、いやいやそんなことを言っても県の言っていることはここの点で合理性がなくて、富士急行が言っていることはこういう点で合理性があると、なるほどそうかもしれませんねという話になればそうなるわけです。
記者
先ほどのお話で、令和6年6月17日に富士急行側から承諾料について協議するとした合意書を提出されたが、義務を認めるという文言が外れているので県としては認められないということでした。
承諾料について協議することがなぜ駄目なのでしょうか。
義務を認めるということは、県としては是非ともで入れないといけない文言なのでしょうか。
知事
我々はそう理解しています。
それをなぜ入れないのかということを聞いていただきたいと思います。
一般的な商慣行ですから。
金額の多寡は別にして、一般的な商慣行を否定する場合は、何がしかの説明が必要になるかと思います。
記者
僕が聞いているのは、富士急行が承諾料について協議するという合意書を提示したことに対して、なぜ県として認められないのかということです。
知事
義務を認めていないからです。
記者
商慣行と義務は同じなのですか。
知事
同じですよね。
一般的な商慣行から外れる場合は、なぜそれが外れるのかということに対しての説明が必要になってくるわけです。
世の中、一般の人が、地主に対して転貸の承諾料を支払っている。
これはほぼ皆さんがやっている話です。
県有地に関しても他の皆さんからそれをやっていただいている、そこから外れる取り扱いをする、これは必ずしも否定されるものではないけれども、それは一体なぜなのだという説明責任を我々は求められるわけです。
今はまだ金額を争っていますから、これについてはまさにそれを調停でやっているので、時間的な猶予が出てきます。
だけど全くそもそも払わなくていいのだということとは質が違うわけです。
記者
富士急行が承諾料について協議することを提示してきたのなら、そこで話を進めていけばいいのではないでしょうか。
それを県が受けなかったということですよね。
知事
文言の解釈が、そうは読み取れないということなのだと思います。
記者
全体の文章がどういう内容なのかわからないまま、この文言で感じた印象で話しているのですけれども、要は県としては承諾料について協議すると回答してきた富士急行側の提示に対しては、もう認めないということなのでしょうか。
知事
というのが専門家の御議論です、これではまだ駄目だと。
それでは、我々は説明責任を果たしたことにならないと。
ここは出発点として認めてください、実際の承諾料の時の額をどうするかというのはまさに土地価格自体、賃料自体を今議論しているから、そこは今決められませんねと、これであればいいわけだけれども、この文言では認められないというのが専門家の御判断です。
我々は弁護士の先生の御指導に基づいて、これはちょっと駄目そうなのでもう1回お願いしますという話をしているわけです。
記者
弁護士の話に応じてということであれば、もうこれ以上、知事の考えとしてはどうなのかというのは、弁護士に準じるということ。
知事
合理性がないものを私が弁護士の専門的な助言を飛び越えて、こうだということはちょっと適切ではないという問題です。
記者
分かりました。
あと、先ほど知事は富士急行側が一方的に提訴してきたというような御説明がありましたけれども、今回の提訴は、知事が3月に保全異議申し立てをして、それを受けて多分富士急行が申し立てを。
知事
保全異議の申し立ては、この仮処分決定手続きの中での極めて一般的な手続きですから、これが出たから全て終わったわけではなくて、我々も別に仮処分の議論は、本当はやりたくなくて、そもそも調停の中で全部の話し合いで終わればよかったわけですけれども、そこに新たに仮処分申請、仮処分決定という新たな議論の土俵が作られたと。
その中で、それにお付き合いをせざるを得ないわけですけれども、その中で、さらに当然予定をされている手続きに駒を進めただけなので、この当然予定されている手続きをやっちゃいかん、と言われるのはちょっと我々としては困り果てる。それはなぜそうおっしゃるのか、ちょっと理解できない。
記者
いや、最初に知事は最初の記者会見でもう仮処分命令を受け入れますという発言をされて、その3週間後ぐらいに方針を転換されたということもあって。
知事
弁護士に相談した上での結果です。
記者
わかりました、今回も弁護士ということで。
あともう一つ。
今回、県が承認をしないために2年間ぐらい別荘事業というのは事実上ストップしていると。
それによって、富士急行側の収入も減少すると。
それは法人税という形で県に入ってくる分にも影響を受けるということがあると思うのですけれども、それについて知事はどのようにお考えでしょうか。
知事
法人税の議論ではないから関係ないと思うのです。
記者
県経済全体を考えたときに、別荘地事業をストップさせることによる損失というのは、間接的に県経済にもマイナスになっていると思うのです。
それについてどのようにお考えですか。
知事
いくらマイナスになるのですか。
記者
具体的な数値というのはあれですけれども。
知事
ちょっとそういう気持ちの議論はどうかと思いますが、私たちはやはり県有地という公共財産をお貸しする以上、やはりごく常識的な水準のものを求めたいと、そういう話し合いをしたい。
これは一般事業でもそうですけれども、一般の地主さんが、店子さんというか借主に、いやあなたところには承諾料を払いたくないと。
だったら、ちょっと承諾できませんよと言って止まるのと全く一緒の話であって、それを我々がけしからんと言われる筋合いは全く、ちょっとどうかと思うのです。
そういう新聞社的な感覚で言うと、大家さんがけしからんということを今おっしゃっているような話ですよね、ちょっと僕らは、それは理解できない。
やはりごくごく一般的な現象が起きているわけで、それ自体は何か問題ありますかと。
仮に、富士急行は、それはちょっと困るよと言ったら、非訟手続きという手続きもあるのです。
これもある意味、裁判官が入った話し合いの手続きの一環です。
そういう手続きもあるので、そういう手段でもやることできたのではないですかと。
記者
いや私の質問は、今回の一連の両者の争いで、経済活動がストップしていると。
それによる損失というのも発生しているはずなのですけれども、その金額はわかりませんが。
知事
我々は、損害賠償請求訴訟を起こせということですか。
記者
いや、そういうことではないです。
県経済全体、要は経済活動というのはいろいろな。
知事
一定のルール、正しいルールのもとに行われる経済活動は、我々としては一貫して奨励をしているし、最大限のサポートをします。
それは富士急行といえども、全く我々のサポートの対象になります。
ただ、その話とこの話はまた別の話で、我々はこのルールの問題を今議論しているわけで、どういうルールが適切かということは、ぜひ話し合いで決めましょうと。
そこを言っているに過ぎないわけで。
記者
その話し合いをやっている期間にずっと事業の承諾を行使しないという。
知事
新聞社は、広く社会の経済現象を御覧になっているとは思いますけれども、こういうことはよくある話ではないのですかと。
別に争って喧嘩しているわけではなくて、単に承諾料はどうなのですかというその話し合いを我々は望んでいるし、我々から何がしかの新たな訴訟行為を起こしているわけでは全くないので。
記者
例えば、株式会社であれば適切な賃料を取らなかったりとか、承諾料を取らなかったりということになると、株主から損害賠償とか背任というのを問われる可能性もあるので、そういう意味で知事の今回一連の行動が県民に対してそういった姿勢を出す上で、全く間違ったことだと私は全く思っておりません。
それが前提の上で、先ほどのお話の箇所についてなのですが、確かに合意書への承諾料について協議することが不十分だというところではあると思うのですが、まだ承諾料の入口に入らないと話し合いも進まないということで、ここで不十分な回答ではあるけれども、原告として法律家にも相談した上で、ここは入口としてはこれでよしとして入ろうかというふうにならなかったのか、あるいは今後なるのか、そのことについて改めてお伺いできればと思います。
知事
そこはまさに先方との間の法的な議論のプロセスにおいて、私としては、ぜひ今おっしゃるように、いたずらにその県民全体の利益を害するわけにはいかないわけです。
この県有地という公共財産の処分の一過程だと思うのですね、その1過程において県民の皆さんの財産をやはり合理的な理由なく、毀損するようなことはできませんと。
したがって、今、先方の間での話し合いの中で、もう合理的な理由があるのであれば柔軟な対応は全くやぶさかではないと。
ただ、そこは私たちとしては、その専門家である弁護士の先生に議論を委ねているわけですから、その弁護士の先生から見るとやはりこれはちょっと駄目だという話でありますので、我々は、そこはちょっと勘弁してくださいという話のやり取りをしているということです。