ページID:120722更新日:2025年9月4日

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チャレンジ博物館第7回「縄文時代の土面づくりにチャレンジ」

県立考古博物館では月に1回程度、小・中学生の親子を対象としたものづくり教室「チャレンジ博物館」を開催しております。今年度第7回のものづくり教室は第42回特別展「PAPUA×JOMON縄文文化の謎を考える─パプアニューギニアの民族誌─」関連企画として、縄文時代の土面づくりにチャレンジします。

画像:土面の制作例
縄文時代の土面の制作例(焼成前)
画像を拡大(JPG:695KB)

縄文時代の人々は、土を使って「土面(どめん)」と呼ばれる不思議なお面を作っていました。これらは顔にかぶるだけでなく、頭の上や胸、腹などに身に着けて、祭りや祈りの場で使用されていたと考えられています。また、墓に納められたり、墓標として用いられたと推定される出土例もあり、葬送儀礼と深い関わりがあったことがうかがえます。縄文時代の土面は全国的にも珍しく、山梨県では発見されていませんが、東北地方を中心とした東日本の遺跡からは、縄文時代後期から晩期にかけての土面が出土しています。

画像:青森県つがる市木造亀ヶ岡出土・土面
青森県つがる市木造亀ヶ岡出土・土面
重要文化財・東京国立博物館所蔵
出典:ColBase(https://colbase.nich.go.jp)

土面には、眉や鼻が立体的に表現され、模様や飾りが施されています。中には、わざと鼻を曲げたユニークなものもあります。縄文人は、土面をつけることで、精霊や神のような存在になりきっていたのかもしれません。

パプアニューギニアの仮面・土面

画像:舞踏用仮面
舞踏用仮面
イースタンハイランド州・オカパ地方
早稲田大学蔵

画像:マッドマンの土面
マッドマンの土面
イースタンハイランド州・アサロ渓谷
早稲田大学蔵

また、南の海にあるパプアニューギニアには、800以上の民族が暮らしており、それぞれが独自の言葉や文化を持っています。中でも特徴的なのが「仮面(マスク)」の文化です。毎年7月、ニューブリテン島のラバウルでは「ナショナル・マスク・フェスティバル」が開催され、精霊をイメージした仮面をかぶって歌や踊りが披露されます。中でも有名なのが「マッドマン」の仮面です。昔、泥(mud=マッド)にまみれた姿が亡霊のように見え、敵を驚かせたという伝説に由来しています。現在では、結婚式やお祝いの場などでこの仮面が使われ、伝統を守りながら人々を楽しませています。

パプアニューギニアの仮面は、精霊とのつながりを象徴する神聖な道具であり、民族の歴史や信仰、アイデンティティを語る重要な文化遺産です。

土面作りの様子

画像:粘土を捏ねる画像:土台を作る
粘土を捏ねてお面の土台を作る

画像:縄文の文様を付ける画像:顔を描く
縄文の文様を付けて顔を描く

画像:粘土紐を作る画像:粘土紐を付ける
粘土紐を付けて目や鼻、口など表現する

画像:目と口の穴をあける画像:穴をあけた土面の裏面
目や口の部分に穴をあける

今回のものづくり教室では、縄文人の気持ちになって、親子でオリジナルの土面づくりに挑戦します。土の感触を楽しみながら、昔の人々のくらしや祈りのかたちにふれてみましょう。

なお、作品は2週間程度乾燥させた後、職員が焼成して完成となります。完成品をお渡しする日程は、ものづくり教室の当日にご案内いたします。

皆様のご参加をお待ちしております。

ものづくり教室のご案内

画像:チャレンジ博物館第7回のご案内

開催日時

令和7年10月5日(日曜日)午前9時30分~12時30分

会場

風土記の丘研修センター(考古博物館付属施設)

甲府市下向山町1271

会場は考古博物館ではありません。会場への経路は地図(GoogleMaps)を参考にご来場ください。なお、考古博物館と風土記の丘研修センターを結ぶ曽根丘陵公園内の道路は管理道につき、一般の車両は通行できません。(徒歩での通行は可能です)

対象・定員

小・中学生の子どもとその保護者・16組

参加費

無料

持ち物・服装

手を拭くタオル

活動しやすく汚れてもよい服装(エプロン等着用)でご参加ください。

新型コロナウイルス・インフルエンザ等の感染症対策として、マスクの着用を推奨いたします。

お申し込み方法

参加には事前にお申し込みが必要です。

風土記の丘研修センターへお電話またはご来館の上、お申し込みください。

令和7年9月5日(金曜日)~19日(金曜日)の間、お申し込みを承ります。

お申し込みが定員を超えた場合、抽選にて参加者を決定させていただきます。なお、抽選結果の通知は9月22日(月曜日)までに、当選者への連絡をもって替えさせていただきます。(お申し込みが定員に満たなかった場合、先着順にて追加募集いたします)

お申し込み・お問い合わせ

風土記の丘研修センター(考古博物館付属施設)

電話:055-266-5286FAX:055-266-5287

受付時間:午前8時30分~午後5時

休館日:月曜日(9月15日は開館)、9月16日(火曜日)、9月20日(土曜日)~26日(金曜日)

9月20日(土曜日)~26日(金曜日)の間は特別展「PAPUA×JOMON縄文文化の謎を考える─パプアニューギニアの民族誌─」の準備等により臨時休館いたします。休館中は大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解・ご了承くださいますようお願いいたします。

このページに関するお問い合わせ先

山梨県観光文化・スポーツ部考古博物館 
住所:〒400-1508 甲府市下曽根町923
電話番号:055(266)3881   ファクス番号:055(266)3882

ものづくり教室の詳細は考古博物館付属施設・風土記の丘研修センター(電話:055-266-5286)までお問い合わせください。

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