ここから本文です。

劇症型溶血性レンサ球菌感染症(メディアなどで「人食いバクテリア」などと呼ばれている感染症)(PDF:67KB) new 2024.4.19

麻しん(はしか)に関するYCDC医師レポート!(PDF:156KB) new 2024.3.28

【!注意!】国内で麻しん(はしか)が複数報告されています!

YCDC医師からのメッセージ

 定点情報(2024年第18週:4月29日~5月5日)/ その他情報(公表までに把握した情報)

                             (5月9日 山梨県立中央病院 三河貴裕 医師)

〇リスクアセスメント
GWを挟んでいるため、全体の報告数が低下している可能性があります。
【新型コロナウイルス感染症】
この期間の新規感染者数は前週と比べて減少しています。
新型コロナウイルス感染症の新規感染者数は定点医療機関あたり1.93名(報告総数79名)でした。なお、前週(第17週)の新規感染者数は定点医療機関あたり4.24名(報告総数174名)でした。GWもあり、受診者数が減った結果、報告数も減少している可能性があります。一方で流行が再燃している印象はありません。

【インフルエンザ】
この期間の新規感染者数は先週と比べて減少しました。
インフルエンザの新規感染者数は定点医療機関あたり0.83名(報告総数34名)でした。前週は定点医療機関あたり2.71名(報告総数111名)でした。こちらも報告数が減少している可能性はありますが、流行は終息したと考えています。

【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
この期間の定点あたりの新規感染者数は2.92人(報告総数70人)でした。地域別では甲府市が定点あたり4.20人と多くなっています。

【流行性角結膜炎】
中北地域で12名のまとまった報告があります。
 

〇対応
【新型コロナウイルス感染症】
現在が流行の底だと思います。GWがあけましたので、感染者が増加の傾向を辿らないか注意が必要です。

【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
流行が続いています。主にこどもに喉の痛みと発熱(咽頭炎)として出ることが多く、年齢が上がるにつれこのような症状を起こす人は減少します。ただし主に手やくしゃみなどのしぶきを通じて大人(ご家族)に感染を起こすことがあり、まれに意識が悪くなったり血圧が低くなるショック状態や重い皮膚感染症を起こします。抗菌薬は非常に効きやすく、原因菌であるStreptococcus pyogenesは国内では抗菌薬の耐性はまれ(マクロライドの耐性は増えている)なので、ペニシリン系内服薬剤(バカンピシリンやアモキシシリン)で治療が可能です。発熱に加えて水や食事が飲み込めないほどの強い喉の痛みがある場合にはこの病気を疑いますので受診して適切な治療を受けましょう。

【その他】
GWもあり、海外旅行を行う人も増えています。海外は日本とは医療情勢や病気の流行が違います。皆様が行くところは狂犬病の流行地域ではありませんか?その場合は事前にワクチン接種が可能です。東南アジアに行く場合には蚊除けを検討しましょう。そろそろデング熱の流行時期です。帰国後の発熱や現地で動物に咬まれた場合は専門的な治療や予防対応が必要な場合がありますので、適宜総合病院にご相談ください。

感染症発生状況

今週の感染症発生状況はこちら をご覧ください ! 

 *保健所毎疾患毎(インフルエンザ・コロナ・RSウイルス・感染性胃腸炎など)に今週の状況がご覧になれます。
 *3月末までトップページに掲載していたコロナ入院情報は 新型コロナウイルス感染症 のページに掲載しています。

      2024年5月9日作成

インフルエンザ及び新型コロナウイルス感染症について県内41箇所の定点医療機関から
報告された患者数及び1医療機関あたりの患者数を集計しました【黄色 注意報 今週なし】

対象期間:2024年第18週〔2024年4月29日(月曜日)~2024年5月5日(日曜日)〕

toppage_infmap202415w                                               topepagecovid202414w

インフルエンザ
山梨県 中北 峡東 峡南 富士・東部 甲府市
18週 報告数 34 16 10 - 4 4
定当 0.83 1.23 1.43 - 0.44 0.44
17週 報告数 111 52 7 - 38 14
定当 2.71 4.00 1.00 - 4.22 1.56
16週 報告数 179 80 15 1 57 26
定当 4.37 6.15 2.14 0.33 6.33 2.89
15週 報告数 177 90 29 4 39 15
定当 4.32 6.92 4.14 1.33 4.33 1.67
14週 報告数 308 158 39 7 67 37
定当 7.51 12.15 5.57 2.33 7.44 4.11
新型コロナウイルス感染症
山梨県 中北 峡東 峡南 富士・東部 甲府市
18週 報告数 79 23 12 3 22 19
定当 1.93 1.77 1.71 1.00 2.44 2.11
17週 報告数 174 67 24 14 43 26
定当 4.24 5.15 3.43 4.67 4.78 2.89
16週 報告数 174 77 23 6 41 27
定当 4.24 5.92 3.29 2.00 4.56 3.00
15週 報告数 175 86 23 13 36 17
定当 4.27 6.62 3.29 4.33 4.00 1.89
14週 報告数 197 83 25 15 51 23
定当 4.80 6.38 3.57 5.00 5.67 2.56

 

 

発生動向に関する各種資料 (定点把握対象疾患・全数把握対象疾患の発生状況病原体検出状況などがご覧になれます)

 

新型コロナウイルス感染症について

 新型コロナウイルス感染症とは、新型コロナウイルスによって起きる感染症です。主に鼻やのど、気管、肺などの臓器(呼吸器)に感染し、インフルエンザや風邪に似た症状を引き起こします。
   *新型コロナウイルス感染症の法律上の位置づけは、令和5年5月8日から「5類感染症」に移行しました。

 

新型コロナウイルス感染症に関する詳細情報は以下のページをご覧ください。

 

 

 季節性インフルエンザについて

 インフルエンザとは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。
 38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛等全身の症状に併せて通常の風邪と同様に、のどの痛み、鼻汁、咳等の症状も見られます。
 インフルエンザにかかっても、軽症で回復する人もいますが、中には、肺炎や脳症などを併発して重症化してしまう人もいます。

 詳しい情報(臨時休業等の措置状況含む)は こちら

 

下水サーベイランス

 下水中のウイルスを検査・監視する下水サーベイランス(下水疫学調査)は、受診行動や検査数等の影響を受けることなく、無症状感染者を含めた感染状況を反映する客観的指標としての活用が期待されています。
 本県では感染状況のトレンドを把握し、感染対策に活用するため、令和5年7月から下水サーベイランス事業を実施しています。

 詳しい情報は こちら

 

最新・話題のレポート

 ★厚生労働省や国立感染症研究所などが公表する最新・話題のレポート

 

 

山梨県で発生している感染症情報

警報

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(甲府市保健所管内)

注意報

なし