ページID:127566更新日:2026年9月3日
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防災新館401,402会議室 13時30分から 発表事項 発表事項外 |
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知事
去る8月18日から23日までの日程で、インド共和国デリー準州及びウッタル・プラデーシュ州を訪問いたしました。
訪問団は総勢約220名。うち企業・経済団体が82の会社もしくは団体、合わせて139名です。高校生13名、県議会から18名。本県として過去最大規模の訪問団となりました。
まずはご参加いただきました企業、大学、関係団体、市町村、そして県議会の皆様に、改めて感謝を申し上げたいと思います。
この規模の訪問団は、インド側においても前例のない歴史的な規模として高く評価をしていただきました。
初日のキックオフには、当初参加予定がなかった、ヨギウッタル・プラデーシュ州首相が出席し、会場設営まで自ら陣頭指揮をとられました。
州首相も中央政府の商工大臣も、これだけの規模の訪問団は初めてだと繰り返し述べられました。
約200名という規模が相手側の対応の格を変え、本県が要請した事項につきまして、全面的かつ前向きな回答をいただくことに繋がったものと考えています。
2024年12月の基本合意、そして今年2月のヨギ・アディティヤナート州首相の山梨県ご訪問に続く今回の訪問は、友好関係を確認する段階から、具体的な事業を動かす段階へと両地域の関係を進めるためのものでありました。
なお、今回の訪問も含めまして、山梨県1県だけの取り組みではありません。
日印友好交流促進知事ネットワークは、当初の8県から現在12県に拡大しており、本年7月の日印首脳共同声明におきましても、この地方間の交流は歓迎されております。
今回の成果はネットワークの各県の皆さんともしっかりと共有して参りたいと思います。
今回、県として5本の協力文書を締結いたしました。
ウッタル・プラデーシュ州関係の機関と3本、ガルゴティアス大学との2本であります。
まず8月20日、ノイダという町におきまして2本締結いたしました。こちらはいずれもガルゴティアス大学との間のものとなります。
まず、山梨県との間では、人材の育成・送り出し・受け入れの促進に関する協力覚書。
そして山梨大学との間におきましては、グリーン水素分野の連携に関する意向表明書。
そして翌8月21日、ウッタル・プラデーシュ州の州都ラクナウにおいて、3本締結いたしました。
1つはグリーン水素分野の協力に関する覚書。こちらは山梨県とウッタル・プラデーシュ州、新・再生可能エネルギー開発庁及びインベストUPというところでございます。
それから人材の育成・送り出し・受け入れの促進に関する協力覚書。こちら山梨県とウッタル・プラデーシュ州の州政府。
そして観光分野における交流促進に関する覚書。こちらも同様でございます。
併せて同日、山梨県議会とウッタル・プラデーシュ州議会との間で友好交流に関する覚書が締結されました。
これらは単なる友好交流の確認にとどまるものではございません。
「人を育てる」「企業が進出する」「新たな産業を作る」「観光客を呼び込む」。この4つを継続して進めるための制度的な基盤として位置付けております。
これらの協力文書は、山梨県が中長期的に収益を得る回路の「設計図」であります。
これから展開される事業は、この設計図の上に具体的な施策として積み上げられていくことになります。
この設計図を両地域で共有し、将来の県民の利益に繋がる協力関係を制度と
して形にできたことが、今回の最大の成果であろうと考えています。
分野ごとに掘り下げて申し上げます。
1つは水素です。
この水素に関しましては、今回の経済連携の中核的な存在となります。
山梨県は、再生可能エネルギーから水素を製造し、これを輸送し、利用するまでの一連の社会実装を、世界でも先進的に進めて参りました。
先ほど報告した州関係機関との覚書により、グリーン水素の生産・利用の拡大、市場の育成、人材の育成に協力して取り組むこと。そして、本県の水素コンソーシアム、いわゆる「LIGHT」の中核企業や山梨大学も参画し、実証事業や事業化の検討を進めることが交わされております。
滞在中には、急遽、州エネルギー大臣からのリクエストもありまして、この本県のP2Gシステムの詳細な実績をご説明したところであります。
ヨギ州首相と私の間の会談におきましては、本県が世界に先駆けて社会実装を進めて参りましたP2Gシステムのパイロットプロジェクトを州内で実現したい旨をお伝えし、州首相からは、専門的な協力体制を構築し、実現に向けて全面的に支援するというお答えをいただきました。来年3月を目途に、具体化を図って参りたいと思います。
また、本年10月に山梨県内で開催を予定しております国際水素サミットに関しましても、責任者をサミットに参加させると明言をいただきました。
カナデビア株式会社は、都留市に約80億円を投じて水電解スタックの量産工場を建設することになっており、令和10年度末の稼動、年間1ギガワットが予定されております。
今回の取り組みは、この工場の稼動を見据え、その時点でインド市場からの受注につなげていくための布石となっております。
次に観光について申し述べます。
本県とウッタル・プラデーシュ州が相互に送客を進めていくことで合意をいたしました。
インドは、訪日市場、我々にとってはインバウンド客として最も成長が見込まれる国の1つとして数えられています。
相互送客を通じまして本県へのインバウンド増加につなげて参りたいと思います。
富士山とサールナート、それぞれの世界遺産としての価値をお互い広く知らせていくことまで覚書に書き込んでおります。
なお、同州の観光文化大臣は、タージ・マハル視察の全行程に同行していただきました。
9月下旬に東京で開かれる旅行産業のカンファレンスに州代表団を派遣するとのお話をされましたので、その機会にぜひ山梨にも足を伸ばしていただきたいと申し入れ、前向きに検討するというお返事をいただきました。
その結果、早速ですが、今月下旬に、インドの旅行会社15社を山梨にお招きするファムトリップの実施が決まりました。
実際に見ていただき、旅行商品の造成と誘客につなげて参りたいと思います。この分野はもうすでに動き出しているということであります。
次に人材ですが、人材に関しましても水素と並ぶ、今回の1つの柱として位置付けております。
本県では、介護をはじめ製造業や高度技術の分野で人材不足が深刻化しており、人材確保は重要な県政課題の1つとなっております。
州との覚書、そして産業界との強い繋がりを持つガルゴティアス大学との覚書により、日本語教育、インターンシップ、合同就職面接会をともに進める基盤を整えました。
また同大学は、AppleやNVIDIAをはじめとする世界的な企業に多くの卒業生を送り出しております。
こちらの大学との間では、加えて介護人材における連携も決まりました。
特に、送り出し前の現地での研修に、日本語教育だけではなく、生活習慣と介護の基礎技能を含めることで合意しております。こちらの意義は大変大きいものだと考えています。
これまで来日される方への生活習慣、あるいは介護の基礎的な教育、これは、受け入れ側が来日後に一から担わざるを得ず、受け入れ側の努力だけでは越えられない壁となっておりました。
州政府が覚書で人材の育成と送り出しを担うことを約束し、大学が送り出し前の研修の中身まで踏み込んで合意したことで、これらは初めて可能となります。
送り出す側と受け入れる側が1つの育成の流れを共有する、その入口ができたということであります。
今回の合意を踏まえて早速、インド人材に知見を有する大手事業者や、県内の関係事業者と研究会を組成し、送り出し前の研修から来日後の定着までを通した具体的なスキームの設計に取り組んで参りたいと思います。
今後は、日本語教育や生活支援、住居支援などの受け入れ環境を整備しながら、介護や製造業を支える人材を確保していくことになります。
選ばれるのは我々の側でありまして、まず受け入れ側がしっかり受け入れ体制を整えて変わっていかなければならない。今こういう状況に、日本全体そうだと思いますが、山梨県も置かれているということであります。
私どもが求めているのは単なる労働力ではありません。いわんや、安い労働力では困ると思っています。
今後の山梨の産業あるいは地域社会を、20年30年にわたって支えていただけるような方々との交流の回路をつくれたことが、今回の大きな成果であろうと思います。
次に企業間交流と企業進出の後押しに関してですが、デリーでは、インド企業から本県訪問団を大きく上回る約360名の方が会場にお越しいただきました。商談が途切れることなく、続いておりました。
この商談件数と継続協議の件数は、現在追跡調査中であり、成約の数字は現時点では持っておりません。
従って、持っていないものを推計してお示しすることも避けたいと思いますが、11月にはその実績を中間報告したいと思います。
併せて、ウッタル・プラデーシュ州との企業間の相互交流を支援するため、まずは100億円規模の融資枠を創設すべく、段取りを進めて参りたいと思います。
こちらは、県内企業の州への進出だけを支援するものではなく、インド企業との共同事業あるいはインド企業の県内での事業展開、さらには総合取引の拡大まで、双方の経済的な交流を後押しする枠組みとして制度設計をしていきたいと思います。
この構想については、ヨギ首相からも、日印の経済交流を後押しする重要な取り組みとして、高いご評価をいただきました。
その他高校生の公式訪問団については、滞在中に急遽、ヨギ州首相が本県と同州の高校生を首相公邸にお招きくださいました。
州の首相自らが若い世代との交流に積極的に時間を割かれたことは、ウッタル・プラデーシュ州が山梨県との関係を重く見ていることの何よりの証拠であろうと受け止めました。
参加した高校生からは、「世界を牽引する成長のエネルギーを感じた」「長い歴史の中で育まれた豊かな文化と多様性に強い感銘を受けた」「日本にいては得られない刺激を受け、自分の可能性をもっと広げたいと思った」といった声が聞かれました。
ぜひとも両地域の若者が、生涯にわたる繋がりを築く第一歩になれば良いと期待をしていますし、第一歩を踏み出したことは、経済交流に匹敵する成果として数えてもよいと思っています。
また、今回の訪問に当たっては、県議会の皆様に多大なご協力をいただきました。
議会と行政が揃った「オール山梨」の体制で臨んだことが、相手方との信頼関係の構築に大きく寄与したものと受け止めています。改めて感謝を申し上げたいと思います。
山梨県議会とウッタル・プラデーシュ州議会との間で友好交流の覚書が締結されましたが、こちらは、インド州議会と日本の都道府県議会とが直接に連携する大変先駆的な取り組みだと考えています。
国際交流を着実に発展させていくためには、行政間の交流だけではなく、議会間も含めた重層的な関係を築くことが極めて重要であります。
行政同士の合意というものは、担当者が変わってしまうことで途切れることがありますが、議会の繋がりは永続することになります。
これからウッタル・プラデーシュ州と山梨県の間でも、順風満帆一本槍とはいかず、様々な齟齬があることが十分考えられますが、そこに色々なパイプがあることで、齟齬の速やかな乗り越えに大いに役立つものと期待しています。
なお、議会間の具体的なやりとりや今後の進め方は、ぜひ、議会にお尋ねいただきたいと思います。
次に、女性活躍の分野では、先方からの要請に基づき、州警察が運営する女性と子どもの安全対策の専門組織を視察いたしました。
ホットライン「1090」という、何か困ったことがある時に連絡すれば救済に繋がるというシステムがあるそうです。
こういったワンストップの支援の仕組みは、山梨県の様々な対住民施策にも大いに参考になるものではないかと思っています。
後日、担当した訪問団のグループから報告書をいただく予定になっていますので、そのノウハウをしっかり山梨県の施策に生かしていきたいと思います。
次に、経済効果について申し上げます。
実証事業が予定通り進むという前提のもとで試算を試みておりますが、概ね3年間で二けたの億円、10年という期間で見れば、数十億円の規模と見込んでおります。
具体的な額は精査中でして、9月県議会で、前提、算式、出典、確度の区分をすべて添えてお示ししたいと考えています。
商談の実績に関しましては、11月に反映して、以後四半期ごとに試算を更新していきたいと考えています。
また、この効果は、県内企業への発注や雇用にとどまらないものがあります。P2Gシステムの統合制御に関するノウハウを有するYHCの配当についても期待できますので、こういうものに関しては、県民利益として一般財源に還元される循環の創出を目指したいと思います。
費用に関しては、今回のところに係る県費の支出は、予算ベースで1億1,631万円はご案内のとおりです。その内訳は業務委託料8,283万円、県議会の派遣費2,920万円、県職員の渡航準備に係る経費239万円、その他189万円となっておりますが、こちらはいずれも契約額となっております。今後の精算により減額の可能性がございます。
現時点におきましては、中央政府要人との会合開催経費として約3,500万円を予算に計上しておりましたが、こちらはインド側との調整の結果、ウッタル・プラデーシュ州政府からの負担の申し入れがあり、この部分を大幅に減額、経費削減が図られる見通しになっています。大体3,500万円前後です。
なお、当然のことながら、企業訪問団の渡航費は企業の自己負担となっておりますので、県費は支出しておりません。
いずれにいたしましても県費の支出は、額の多寡にかかわらず、支出を上回る将来の展望を見込んで行うべきものであります。これはもう言うまでもないことです。
基盤を整え、事業を興し、育て、県民に還す。支出の透明性、見込む効果の明瞭性、そして還元される利益の段階的な試算と修正を続けていくこと。この三つが、県民の皆様のご理解をいただくための前提であると心得ております。
最後に、帰国後に直ちに動かすことといたしまして、まず1つは双方に実務の窓口を置きます。
ウッタル・プラデーシュ州側の窓口は、ヨギ州首相からインベストUPに、すでに決定しているとのお答えをいただきました。県庁内にも常設の窓口を置き、県内企業もしくは知事ネットワークの企業さんからの問い合わせを一手に引き受けていくようにしたいと思います。
また、四半期に一度の定期会合を開くことで一致いたしました。加えて90日以内、すなわち11月19日を目途に、第1回の進捗確認を行ってまいりたいと思います。
今回の訪問で最も重要なことは、交流を一過性で終わらせない仕組みをつくれたことではないかと考えております。定期的な進捗確認と実務者同士の継続的な対応を通じまして、今回の合意を具体的な施策・事業へ結びつけてまいりたいと思います。
今回の訪問を通じまして、インドの持つ圧倒的な成長力、あるいは山梨との間の協力の可能性、大変大きなものがあることを改めて確認いたしました。
今回の協力文書を土台といたしまして、県民一人ひとりの豊かさに繋がる成果を着実に積み上げ、山梨県とウッタル・プラデーシュ州の連携を、地方から始まる日印協力の先進モデルとして発展させてまいりたいと考えております。
そしてこれを「ゲートウェイ」として、日本とインドの未来を繋ぐ架け橋の役割に山梨県がなっていく取り組みをしていきたいと思います。
記者
今回200人以上というかなり大規模な形で訪問したわけですけど、もう少し踏み込んで具体的に今回の大規模な訪問団がどうして必要で、改めてどういう効果があったというところを知事として感じているのかお伺いできればと思います。
知事
まず、今回これだけ多くの行政、議会、経済界、さらに高校生まで含めて、ある意味本当にオール山梨でお伺いしたことで、インドウッタル・プラデーシュ州及び中央政府も含めまして、山梨県の本気度というものをしっかり受け止めていただいたと思っています。
ヨギ首相との間の会談でも、首相本人からお話をいただきましたが、前回お越しをいただいたときに、次は大規模な訪問団で、できる限り多くの皆さんとのマルチな交流と言いますか、商談も含めて考えていますという話をいたしました。
ヨギ首相は「山梨県はその約束を守ってくれた、従って私たちは山梨県を信頼します」とおっしゃいました。
そのため水素事業に関しても、私たちが思っていた以上の回答をいただきました。まずは定期的にレビューをして進捗状況をしっかりお互い確認しながら、さらなる改善を積み上げていこうという提案も、ほぼ100%満額回答をいただけたと思っています。
水素、人材、観光交流に基づくインバウンドは、大変大きな経済効果が見込まれるわけですが、そこに信頼関係を築くことに対し、今回の大規模訪問団は、革新的な役割を果たしたのではないかと思っています。
多くの皆さんに、この趣旨にご協力をいただいたことに、この場をお借りいたしまして改めて感謝申し上げたいと思います。
記者
今回、知事含め副知事の奥様がご同行されていますが、どういった部分で必要だったのか、今回の訪問を終えて、訪問を踏まえて知事の考えを改めてお伺いできればと思います。
知事
まず1つ、同行というより、先方政府からこういう施設をぜひ視察をいただきたいということで具体的にリクエストがあり、そのリクエストに基づいて参加したという形になっております。
併せて、先ほどご紹介したウッタル・プラデーシュ州の警察が所管をする、女性の救済施設というのでしょうか、虐げられた女性の救済施設のあり方を先方の担当大臣ご参加のもと視察し、意見交換をさせていただいたということです。
報告でどういう状況だったか聞きましたが、我々にとってものすごく参考になることを行っていて、行政サービスの受け手側の見方としてこういう役割が役に立ったとか、施設を運営してく上でこんな工夫が凝らされているとか、そういう知恵がありました。
私は大変参考になり、大いに成果を得たと考えています。県政に活かす重要情報が得られたのではないかと思っています。
もう1つは、インドで国際交流のときに、配偶者同伴が一番ある意味格の高い対応として認識され得るということであります。
今回参加要請をいただいたので、行政に反映させるべき実益的な観点と、儀礼的な観点の両方から参加を求めたということになります。
記者
今回、最大規模の訪問だったと思われますが、知事として、今回かかった費用に対して、今後どれだけ成果を生み出せば、費用に見合った訪問だったと評価されますか。
知事
この経済効果の規模は、まず試算をして、これからしっかり検証していこうと思っています。
中位モデルで、3年で二桁億円、10年で数十億円という話です。
これは、この訪問がなければ得られなかった数字としてシミュレーションしておりますので、多ければ多いほどいいわけですけれども、とりあえずまずその水準であれば、十分成果があったと言い切れると思います。
我々がこれからやるべきことは、この規模をさらに大きなものにしていくことであり、今後取り組むべきことだと思います。
記者
今後、企業や人材の交流が活発化すると思いますが、企業進出の件数や人材交流の人数などで県民が成果を判断できる具体的な数値目標を示すお考えはありますでしょうか。
知事
まず、9月補正予算で介護に関して実際のニーズをさらに詳細に把握しようと思っています。そこをどう満たしていくか、インドだけではないのですが、人材確保策として役立てていきたいと思っています。
今、実際に県内においては、物理的な受入能力があっても働き手がいない、介護サービスの担い手がいないという状況があります。人手不足により物理的な受入能力の上限まで受け入れられていないケースが既に発生しています。
その1つの大きな原因は賃金格差であると、これまで引き続き言っている話でありますけれども、ここをどう埋めていくかです。
まず我々の基本的な考え方というのは、できる限り今いる日本人の介護の担い手の皆さんに生産性を高めていただいて、その反射として、より高い給料を取っていただけるような形をつくっていきたい。
これは、いわゆるアドバンスト・エッセンシャルワーカー化を図ろうという施策の考え方ですけれども、それをしっかり進めていくのは当然として、なおそれでも物理的に人数が足りない状況が既に生じています。
これを穴埋めしない限りは、我々が目指している介護待機ゼロ、介護離職ゼロという社会は実現できないわけであります。
我々の目標は、その介護離職ゼロ社会の実現を目指して最大限取り組むことであって、インドはその1つのパーツであります。
評価基準というものは、いかにこの介護離職というものをなくしていくか、トータルなアウトカムで考えるべきであって、あまり細かく設定するのはどうなのかと思います。
現地に一緒にご同行いただきました報道機関の方はよくご存じだと思いますが、つぶさにどれだけ真剣な議論が交わされたかということはご覧いただけたと思います。
その努力を今申し上げましたが、例えば介護であれば介護離職ゼロ社会の実現に向けていかに役立てていくか、さらにご覧いただけるとありがたいと思います。
記者
水素関連で伺います。インドも国としてグリーン水素の製造や利用に向けて非常に向き合っているところがあるかと思いますが、改めて先程のお話にもありましたが、インド側から山梨県のP2Gシステム、グリーン水素の製造に関して、どういった意見というか反応があったのかを伺えたらと思います。
知事
まず認識が一致したことは、このグリーン水素システムを導入することで、外国からエネルギーを買わないで済むようになってくること。大変インドにとっては大きな意味があること。
我々の言葉で言えば地産地消ですが、彼らにとってはエネルギー安全保障そのものになってまいります。
ご承知のようにインドはなかなか原油が十分にとれない地域であって、海外から輸入をしています。
他方で太陽光はさんさんと降り注ぎますし、水も豊富、さらに大変広大な土地がありますので、ここに太陽光パネルを敷いて、我々のシステムと組み合わせることで、かなりエネルギー安全保障上大きく貢献することを、インドの中央政府、あるいはウッタル・プラデーシュ州当局が期待しています。
そういう意味で、私たちが提供できる、あるいは提供したいと思っている技術、システムと、まさにWin-Winの関係が構築できると考えています。
私たちは、2029年度から都留でスタートするP2Gスタック製造工場の輸出先を確保できることになります。
そこで、できるだけ多くのものが売れることによって、そこのサプライチェーンは県内の企業が担うことになりますので、県内企業に還元されてくることになります。
P2Gスタックだけでも動かないわけで、本県が50%出資してる会社、ハイドロジェンカンパニーのノウハウが必要不可欠になってきます。
当然そこのノウハウの提供に対して対価がありますので、この対価によって上がった収益の半分、すなわち50%は一般会計を通じて県民の皆さんに直接還元できるようなります。
そういうことでインドは経済安全保障のパートナーとして、我々が持っているリソースに魅力を感じていただき、我々もそれを外に出すことに魅力を感じているということで、ある意味相思相愛の関係が成り立ったと思っています。
記者
高校生の公式訪問団の関係で質問させていただきます。私も動画を見たり写真を見て高校生の皆さんがすごいきらきらと楽しんで視察されている姿を見て非常に良い事業だと思った次第ですが、それを前提に伺います。
13人のうち8人が公費の負担で行かれて、応募した方は熱意があるということで、私費、自己負担で5名を追加して、計13名で派遣することになったと。この5名の中に、知事のご子息も含まれると伺っているのですが、そういう理解でよろしいでしょうか。
知事
結構です。
記者
事実関係でということであれば、知事のご子息は私費で行かれているということなので、特段、そこをとやかく言うということではないのですけれども、1点ここで確認したいことがございまして、8月15日の知事のFacebookなのですけれども、内容は「インド訪問団について県民の皆様へ」という内容なのですけれども。
この中で、「公正な審査による公費派遣8名に加え、審査に及ばなかった生徒にも自己負担(一部補助あり)で、参加できる道をご用意し」というふうに書かれています。そうすると、先ほど私費で行かれるのであればというところで、もし全額自己負担ではなく補助が出ているということになると、少し話は違うと思うのですが、ご説明いただけますでしょうか。
知事
まず私費の話ですが、もともとインド側の受け入れ能力を勘案して8名という数字を出しました。これは我々の見込み違いだったのですが、当初この8名すら埋まらないのではと思っていました。
私事の話で言えば、さすがに埋まらないとまずいので、予備的に息子にも準備をしておくようにという対応をしましたが、予想外に59名の応募をしていただいたということになって、急遽インド側に対して、もう少し枠の拡大をお願いし、15名ぐらいまでだったらいいですよというお話になったので、8名に加えて、残りの人を入れようということになったという経緯があります。
残りの人たちは、公費にしてしまうと59名分になってしまうので、今回は自費でお願いしますということで、ただし誰にでも適用される一般的な補助制度として若干の補助があるということでしたので、そこは私どもも使わせていただいて、という形になっています。
記者
可能な範囲で、一般的な補助をもう少し具体的に説明ができるようであればお願いします。
課長
今回、私費負担で参加した高校生の補助につきましては基本的には非課税世代の方を対象として、補助制度を設けたところです。
さらにその補助が使える方であっても、自分の申し出でその補助を使わないという選択肢もあったというような制度になっております。
記者
補助を受けたのは非課税世帯という理解でよろしいでしょうか。
課長
その通りです。
知事
補助は受けていないということでした。
知事
やまなしキャリアアップ・ユニバーシティにおける、若年層向けの新たな取り組みを行うことになりましたのでご報告します。
県では、これまでも若者の挑戦を大変重視して、その後押しをしてきたところですが、さらにチャレンジしやすい環境づくりを進めていこうということで、県内の若い方から「挑戦のためにどのような学びが必要か」について、具体的な提案を募集したいと思います。
その提案を生かし、やまなしキャリアアップ・ユニバーシティの若者向けのコンテンツとして取り上げて、その充実を図って参りたいと思います。
現状、やまなしキャリアアップ・ユニバーシティ受講者の約4割を若年層が占め、かねてから学びの機会のさらなる充実を求める声が寄せられていたところであります。
こうした声を踏まえ、若い世代の発想で提案を募集し、新たな講座づくりに繋げることといたしました。
具体的には、本日から2週間程度、県のホームページに専用の応募窓口を設けまして、県内の10代から30代の皆さんから提案を募集したいと思います。40代でもOKです。自分は若いと自覚のある方は年齢問わずと考えております。
ご応募いただいた方の中から、具体的な提案がある方を中心に6名程度お願いして、10月7日に予定しております私との対話にご参加をいただきたいと思っております。
対話では、「こういう講座があれば参加したい」とか、「こういう挑戦を実現するための学びが必要だ」といった提案を直接お伺いさせていただき、どのように実現できるか、ご参加いただいた方と一緒に知恵を絞りたいと思います。
このいただいた提案あるいは対話の内容をもとに、新たな講座やコンテンツづくりを進め、実現可能なものから速やかに事業化をして参りたいと思います。
また、応募をしていただいた方で、残念ながら対話にご参加しなかった皆さんの提案につきましても、できる限り今後の講座に反映していきたいと思います。
現在、新たな講座を機動的に実現できるよう、9月議会に提案を予定している補正予算案の中で必要経費を検討しております。年内の講座実施も視野に入れて参りたいと思います。
若い方の挑戦が企業や地域の発展に繋がり、スリーアップの好循環をさらに拡大できるよう、環境づくりを進めて参りたいと思います。
記者
本日、県と富士急行の県有地問題の関係で、県が出していた保全異議について、1つの区切りがあったと承知しています。
県の主張が認められなかったという認識を持っておりますが、知事の受け止め並びに今後の方針があれば教えてください。
知事
今お話がありましたように、本日甲府地方裁判所から山中湖畔県有地に係る保全異議の決定が示され、県の申し立てが却下されたところでございます。
転貸等の承諾料は県有地全体の管理のあり方に関わるものであり、将来にわたって公平で透明性が高く、法的にも安定した県有地管理を実現していく上で、その基盤となる重要な事項であると考えています。
であるがゆえに、そのような重要な論点につきましては、さらなる法的整理や判断を求める必要があるかどうか、慎重に見極める必要があると考えています。
まずは、今回の決定内容を十分に精査し、代理人弁護士と協議する中で、東京高等裁判所への保全抗告も含め、適切に対応して参りたいと考えています。
記者
5月に知事が行かれたベトナムの関係について、ブドウの輸出解禁を、フン首相はじめ農業・環境大臣に訴えてきたと承知しています。
その後、農水省に取材をして、7月30日付で輸出解禁・条件緩和要請を行った主な国ということで進捗状況がリスト化されているのですが、5月の段階では、病害虫リスク評価の実施という段階だったのが、1段上がって検疫条件の協議の段階にまで発展したと。
これは素晴らしいことかと思いますが、一方で知事は5月に戻られてから、今シーズン中の輸出を求めていたところ、実際には、もうすでにブドウの収穫も始まって、今シーズン中は現実的には難しいと思うのですが、現状をどう思われているのかを教えてください。
知事
5月にベトナムにお伺いし、ベトナムの首相と農業・環境大臣と話をする中で、先方からは「もうカウントダウンですよ」というようなお話もいただいていて、大変期待が高まったところではあります。
その後、検疫交渉の最後の詰めが行われていると思いたいのですが、国が対応しており、我々につまびらかに状況を明らかにされていないので、我々もやきもきしているところです。
私としても、この状況なのだから早く開けて欲しいということを、国にも再三お伝えしておりますし、また県選出の国会議員の皆さんは、一区も二区もブドウを作っていますので、衆議院、参議院の皆さんにもお願いをして、オール山梨として検疫状況の設定を急いで進めてほしいと思っています。
シーズンがあるものですから、ぜひ今シーズンの中で、1粒でも1房でも持ち込めるようにしていただきたいと強く思います。何をやっているのかと言うと怒られてしまいますが、早く決めてくれと私たちもやきもきしています。
担当者は一生懸命交渉してくださっていると思いますが、早く決めてくださいという要望を、日本側、そして引き続きベトナム側に対しても訴えていきたいと思います。
記者
先日、経営者や市長経験者でつくる「山梨の未来を語る会」が、県政の検証結果という形で公表をされました。HP等は載っていないようですけど、そのことへの受け止め、また団体として知事選に候補を擁立するという考えも示しております。そのご所感を伺えればと思います。
知事
私どもとして正式にその現物をいただいていません。インターネットで調べても「山梨の未来を語る会」というのは見いだせません。直接のホームページも確認できません。誰が参加しているどういう会なのかも分かりません。
我々も、見てはいますけれども、これが本当にその団体から来ているものなのか分かりません。
確認のしようがないものですから、まずは名簿とその設置要綱などを添えて、正式版をいただければ、そこからしっかり学べると思っています。
二次情報で意見を言うのは、できればこういう重要な話においては差し控えたいと思います。
現状では誰が出した文章かも分からないものが出回っているということで、怪文書と言っては怒られてしまいますが、それとの区別がなかなか難しい状況です。
しっかりした方々の取り組みだと思いますので、我々も真摯に受け止めたいと思いますが、現状何が本物かが分からない状況です。
確認のしようがないという問題がありますので、本日はコメントをできないということだと思います。
記者
そこの団体が、知事選に候補を擁立するというようなお考えを示しているのですが、そこの部分も県政の検証の中身が分からないのでコメントが出来ないということですか。
知事
どこの誰がその団体をやっているのかが分かりません。報道ベースでは把握できますが、すみません、報道が必ずしも常に100%正しいわけではないこともありますので、私たちとしては、一次情報に接して答えるべき話だと思っており、現状ではコメントのしようがありません。
答えを考えようと思ってインターネットで調べてみましたが、どこにも辿りつかず、名前も名簿も示されていないので分析のしようがなく困っています。